枕然記

春はあけぼの 日暮らし硯に向かひて 久しくとどまりたる例なし

性を語ろう 婦人科通院編

「性を語ろう」シリーズ第3弾。

婦人科は「妊娠して初めて通うところ」という認識の方も、まだまだ少なくないようですね。

生理が始まったらかかりつけの婦人科を作るのが当たり前になることを願って、私の婦人科通院遍歴を語ります。

 

婦人科デビュー

私が婦人科に初めて行ったのは、大学に入ってすぐの頃。

入学後の健康診断で生理不順であることを伝えると、「婦人科に行くように」との指導を食らいました。

生理痛がそこまで重いわけでも、PMSに悩まされているわけでもなく、母親も生理不順でありながら3人産んでいるということもあり、私自身はそこまで気にしていなかったので、行けと言われて仕方なくという感じでした。

 

婦人科へ行くと、基礎体温をつけ、定期的に受診するよう指導されました。

最初は真面目につけていましたし、何度か通院した記憶もあります。

が、基礎体温をつけ続けるのは面倒だし、妊娠するような行為をする相手もいないし、不順とは言え自力で来ているし…といつの間にか通院をやめてしまいました。

 

そして月日は流れ、20歳を超えた頃、3か月生理がこないという事態に直面します。

幸か不幸か「妊娠した!?」という心配はこれっぽっちもありませんでしたが、さすがに不安を覚え、重い腰を上げて再受診することに。

先生には「どうして通わなくなったの」と怒られ、ここで痛感したことがひとつ。

私が通院をやめてしまったのは、たぶん先生との相性が良くなかったから。

とは言え、当時の私には他の婦人科をあたるという選択肢が思いつかず、卒業までこの婦人科に通い続けることになります。

 

生理不順で受けた治療

改めて基礎体温をつけ始め、月に数回通院する日々。

低体温ぎみだということで漢方薬を処方され、無排卵状態との診断で排卵誘発剤を飲むという治療が始まりました。

詳しい薬剤名を忘れてしまったのですが、とりあえず1錠飲み、生理がこなければ排卵誘発剤を注射され、次の生理周期では2錠飲む。

2錠で安定してくるようになったら1錠にして、こなければ注射。

結局、排卵誘発剤は2度打たれ、通院から半年程度で1錠に落ち着いたように記憶しています。

 

正直に言います。

この治療、本当に必要だったのかと疑問に感じています。

妊娠を希望していなければ、無理に排卵させる必要もないし、ピルを飲んで、周期を安定させればよかったんじゃないかなと。

ただ、当時の私には今ほどの知識や情報がなく、先生に意見することなどできるわけもありませんでした。

常に大混雑で待ち時間が1時間を超えることも珍しくなく、いつもどんよりした気持ちで通院していたことを、今でもよく覚えています。

 

転院

大学を卒業して実家に戻ることになり、当然病院も転院することに。

紹介状をいただいて、実家から通える範囲の婦人科を受診しました。

すると、まず最初に「血液検査とかしたことある?」と聞かれました。

え、約2年通ったけど、そんなの1回もしてない…

ちょっとした衝撃を受け、そのことを話すと、「とりあえず、血液検査してみましょう。生理期間中に来てください。」とのこと。

改めて受診し、血液検査を受けたところ、「特に数値に問題はない。今すぐ妊娠を希望しているわけじゃなく、今のところ自力で生理も来ているなら、様子を見たらいいんじゃないですか」と言われてしまいました。

今までの治療はなんだったんだろうなと思いつつ、大きな問題もなく、通院しなくていいならラッキーと感じ、婦人科からの足は遠のきました。

白状します。

やはりここでも先生に苦手意識を感じていました。

そしてこの後、私がこの婦人科を訪れることはありませんでした。

 

初めての子宮頸がん検診

次に婦人科へ行ったのは、市役所から「子宮頸がん検診クーポン」が届いたから。

ACジャパンで子宮頸がんの啓発が積極的に行われ、女優の向井亜紀さんが妊娠と同時に子宮頸がんが発覚し、子どもを諦めて子宮を摘出した話など、子宮頸がんの話を聞く機会も増えていた頃。

話を聞くたび、「自分は大丈夫だろう」という根拠のない自信と、「もしかしたら…」という少しの不安を感じていました。

でも、何もなければ、たぶん自分から検診に行こうなんて思わなかったでしょう。

そこに届いた、検診のお知らせとクーポン。

関西人の例に漏れず、「無料なんだから行っとこう」と思うには十分でした。

 

お知らせには、クーポンが利用できる医療機関が載っていました。

実家に戻ってすぐに行った婦人科も対象ではあったのですが、どうしてもそこに行く気にはなれず、他の医療機関を検討しました。

この頃には、ネットでの口コミサイトや各医療機関のHPがかなり充実してきており、自分なりにいろいろ調べることができました。

もちろん、実際に受診してみなければ、先生との相性はわかりません。

ただ、口コミとHPの雰囲気で、なんとなく「ここは違うな」と思うこともあるわけで、下調べは大事ですよね。

 

実は婦人科には何度も行ったことがあるのに、内診は未経験だった私。

「婦人科」というと、内診は絶対されるものというイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。

初めての内診台に少しドキドキしながら、子宮頸がん検診とついでのエコー検査を受けました。

「内診台ってこんな風に動くのか!」「子宮ってこんな風に見えるのか!!」なんていう謎の感動を覚え、心配していた痛みも大したことはなく、あっという間に検診終了。

先生を始め、スタッフの皆さんの雰囲気も優しく、ここにして良かったなと思いながら座った待合室。

ここで、私はたくさんの冊子と出逢います。

「生理のミカタ」「PMS」「STD」「OC」「IUS」…

もともと知的好奇心旺盛で、常に新しいことを学んでいたい人間。

ちらっと読むと想像以上に面白くて、それらの冊子を1冊ずついただいて婦人科を後にしました。

この出逢いが、「選ぶかどうかは個人の自由。でも、知らなければ選びようもない。知らないなんて損だ!」と思うようになる、第一歩だったのです。

 

婦人科通院編 まとめ

きっと、どの科でも先生との相性は大事だと思います。

特に婦人科というデリケートな科では、病院や先生の雰囲気、信頼して話せ、自分の身体を任せられるかが大きなポイントでしょう。

私が通った3つの婦人科、先生は女性、男性、女性でした。

つまり、女性医師でも苦手に思うことはあるわけです。

最初の受診のハードルは下がるでしょうが、絶対条件ではありません。

自分に合う病院、信頼できる先生が見つかるまで、可能な限り病院を回ったっていいと思います。

 

婦人科は、妊娠してもしなくても、女性が何かとお世話になるところ。

お付き合いはほぼ一生ものです。

誰もが当たり前にかかりつけ医をもち、気軽に通える場になればいいなと思います。