枕然記

春はあけぼの 日暮らし硯に向かひて 久しくとどまりたる例なし

【子ども科学電話相談 先生名鑑】小林快次先生

「子ども科学電話相談」レギュラー化記念

個性あふれる先生方を好き勝手に紹介する【先生名鑑】

 

小林快次先生(恐竜担当)

1971年福井生まれ。横浜国立大学を経て、ワイオミング大学地質学地球物理学科卒業。サザンメソジスト大学地球科学で、日本人として初めて恐竜の博士号を取得。

北海道大学総合博物館教授*1

図鑑の監修も数多く手掛けており、2019年6月には最新著書が発売予定。 

 


バード川上と対になるような形で「ダイナソー小林」と呼ばれている小林先生。

貴重な化石を次々発見することから、「ファルコンズ・アイ(はやぶさの目)」の異名を取る、恐竜界の超大物です。

恐竜好きの子どもたちにとっては今やアイドルのような存在で、「先生の講演を聞きに行きました!」「先生といつか恐竜発掘に行きたいです!」という熱烈なラブコールが入ることも多々。

先生側も「おぉ、ひさしぶり」「また会おうな」なんて、アイドルの鏡のような返事をしてくれるもんだから、子どもたちのテンションも上がる一方です。

 

そんな先生の回答は、ボクシングのスパーリングのようなストロングスタイル。

恐竜の質問をしてくる子どもたちは、ガチ勢と呼ばれる強者がほとんどで、司会のアナウンサーさんが質問の確認を諦めて、すぐ先生にパスしてしまうことも珍しくありません。

「恐竜詳しそうだね」「知ってると思うけど」「ちょっと説明してくれるかな」なんて先生の言葉は、スパーリング開始の合図。

すでに様々な知識を持っているであろうことを前提に話が進んでいきますし、呪文のような恐竜の名前が次々に飛び出すので、恐竜に詳しくない一般リスナーは振り落とされること間違いなし。

さらに、「今論文書いてるんだけど」とか、「この間掘ってたんだけど」なんていう最先端情報まで惜しみ無くぶちこんでくる豪華さ。

憧れの小林先生に質問できるとあって、子どもたちも持てる力の全てをかけて挑んでいきますし、とても子ども相手とは思えないほど高度で専門的なやりとりになっています。

先生が舌を巻くほどの知識量と情熱を持つ子には、「北海道大学へおいで」とスカウトのお声がかかることも。

実際、子ども科学電話相談を聴いて北大に進学した学生さんもいるそうなので、先生の元に子ども科学電話相談で質問した子が集結する日もそう遠くないでしょう。

恐竜の質問は記憶に残るものばかりなのですが、2018年夏、質問まとめで再生数No.1となったやりとりがありますので、ご紹介したいと思います。*2

www.nhk.or.jp
このやりとりが多くの人に支持されたのは、子どもと先生という枠を超え、ただただ恐竜が好きで、恐竜のことをもっと知りたいと願う対等な立場で会話がなされていたからではないでしょうか。

子どもだからと侮ることも、変に手加減することもない小林先生の回答スタイルと、それに応える将来が楽しみな子どもたち。

日本の科学の未来も、まだまだ捨てたもんじゃないなと感じさせてくれます。

前回ご紹介した川上先生の項でも述べたように、小林先生と川上先生はもはや相思相愛。

小林先生が川上先生の本*3の書評をしていたり、お二人で対談するイベントが開催されたこともあります。honz.jpkangaeruhito.jp
大きなお友だちがわくわくしながら待つ放送は、日曜日10:05~NHKラジオ第1で。

小林先生と子どもたちの容赦ない「恐竜」スパーリング、ぜひお楽しみに。

*1:2019年4月14日放送回にて、教授になられたことが明らかになりました

*2:2019年4月現在、聴き逃し配信あり

*3:こちらの本『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』についても後日書評予定です